このコラムでは脳神経内科専門医が体調や健康に関する情報をわかりやすくお伝えします。
今回お伝えするのは「緊張型頭痛の特徴について」です。
緊張型頭痛の症状とは|締め付けられる頭痛の特徴と片頭痛との違いを脳神経内科専門医が解説
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この記事の要約 ・緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるように鈍く痛む、もっとも患者さんの多い頭痛です。 ・緊張型頭痛では、吐き気、光や音などへの過敏症を伴うことは少ないです。体を動かすことで頭痛が軽くなることもあります。 ・緊張型頭痛は慢性化することもあり、頭痛を繰り返す場合は早めに脳神経内科専門医を受診してください。 |
緊張型頭痛とは|成人の約2割が悩む「もっとも多い頭痛」
「夕方になると頭が重い」「肩こりとセットで頭が痛くなる」「締め付けられるような感じがする」――こんな経験はありませんか。それはもしかすると、緊張型頭痛かもしれません。
緊張型頭痛は、前回ご紹介した一次性頭痛のなかでもっとも患者さんが多いタイプで、日本では成人の約2割が悩まされているといわれます。ありふれた頭痛だからこそ「いつものこと」と我慢されがちですが、正しく理解すれば、ぐっと楽になる頭痛でもあります。
緊張型頭痛の症状|締め付けられるような鈍い痛みが特徴
緊張型頭痛の痛みを一言でいうと、「頭全体がギューッと締め付けられるような、鈍い痛み」です。ヘルメットや鉢巻きをきつく締められているような圧迫感を訴える方が多くいらっしゃいます。主な特徴は次の4つです。
- 両側性:片側だけでなく、頭の両側や頭全体が痛む
- 締め付け感:脈打つ痛みではなく、じわじわと続く鈍い圧迫感
- 痛む場所:後頭部からうなじ、こめかみ、額にかけて広がる
- 痛みの強さ:軽度〜中等度。動けないほどではないが、仕事や家事に集中できない
片頭痛との違い|見分けるポイントは「動いたときの変化」
緊張型頭痛は、片頭痛と混同されやすい頭痛です。大きな違いは、吐き気や嘔吐を伴うことが少なく、光や音で痛みが悪化することもあまりない点です。
もうひとつの見分けどころは、体を動かしたときの変化です。階段の上り下りや軽い運動で痛みが悪化するのが片頭痛、あまり変わらない(むしろ少し楽になることもある)のが緊張型頭痛です。
緊張型頭痛の2つのタイプ|反復性と慢性
緊張型頭痛は、頭痛が起こる頻度によって大きく2つのタイプに分けられます。
- 反復性緊張型頭痛:頭痛が月に15日未満のタイプ。多くの方がこちらにあてはまります。慢性化させないために、早めの治療が重要です。
- 慢性緊張型頭痛:月に15日以上の頭痛が、3か月を超えて続くタイプ。生活への影響が大きく、しっかりとした治療が必要になります。
■ こんな方は「慢性化」のサインかもしれません
毎日のように頭が痛む、市販の鎮痛薬を週に何度も飲んでいる――そんな方は、慢性化が始まっているサインかもしれません。鎮痛薬の使いすぎは、かえって頭痛を悪化させる「薬剤の使用過多による頭痛:薬物乱用頭痛」につながることもあります。
がまんを重ねて頭痛が悪化してしまう前に、早めにご相談ください。
肩こり・首こりとの深い関係
緊張型頭痛の方は、ほぼ例外なく肩こりや首こりを伴います。「肩が張ってきたな」と思っているうちに、いつの間にか頭まで痛くなっている、というパターンは典型的です。
これは、首や肩の筋肉のこわばりが、緊張型頭痛の発症と深く関わっているためです。デスクワークやスマートフォンの長時間使用で同じ姿勢が続く方は、特に注意が必要です。
まとめ|「いつもの頭痛」も放置せず、正しい理解を
- 緊張型頭痛は、頭全体が締め付けられるように鈍く痛む、もっとも多いタイプの頭痛です。
- 吐き気を伴わず、体を動かしても悪化しにくいです。
- 月に15日以上痛む場合は「慢性緊張型頭痛」の可能性があります。頭痛は月に数日だけという方も悪化してしまわないよう、早めに治療をしていくことが重要です。
緊張型頭痛は、放っておくと生活の質を確実に下げてしまいます。頻繁な頭痛や鎮痛薬が手放せない状態が続いている方は、お気軽に当院脳神経内科へご相談ください。
よくある質問(Q&A)
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Q. 緊張型頭痛は治りますか? A. 多くの場合、生活習慣の見直しやセルフケア、必要に応じた治療で十分に改善が見込めます。とくに反復性のタイプは、誘因を減らすことで頭痛の回数を減らせることが多いです。
A. 月に15日以上の頭痛が続く場合は「慢性緊張型頭痛」の可能性があり、予防的な治療が役立つことがあります。我慢を続けず、一度ご相談ください。
A. 典型的な症状ではありますが、それだけで確定はできません。別の原因が隠れていることもあるため、いつもと違う痛みや強い痛みがある場合は受診をおすすめします。
A. あります。両方を併せ持つ方は珍しくなく、「混合型」と呼ばれることもあります。それぞれに合った対処が必要なので、ぜひ脳神経内科専門医にご相談ください。 |