このコラムでは脳神経内科専門医が体調や健康に関する情報をわかりやすくお伝えします。
今回お伝えするのは「群発頭痛の周期性について」です。
群発期と周期性 〜なぜ決まった時期・決まった時間に襲ってくるのか〜
|
この記事の要約 ✓ 群発頭痛は、発作が集中する「群発期」と、症状の出ない「寛解期」をくり返します。
|
群発頭痛の大きな特徴の一つが、「おおむね決まった時期・決まった時間」にくり返す規則性です。
今回は、なぜ群発頭痛が周期的に襲ってくるのか、「群発期」のしくみと、近年注目されている体内時計との関係を、わかりやすく見ていきます。
「群発期」と「寛解期」をくり返す
群発頭痛では、毎日のように発作がくり返される「群発期」と、まったく症状の出ない「寛解期」が交互に訪れます。
群発期はおよそ数週間〜数か月続き、その後はうそのように発作が止まって、半年〜数年にわたる寛解期に入ります。
多くの患者さんが「毎年、同じ季節になると決まって1〜2か月ほど激しい頭痛が続く」という経過をたどります。
「反復性」と「慢性」の2つのタイプ
群発頭痛は、長い寛解期をはさんで群発期をくり返す「反復性群発頭痛」と、寛解期がほとんどなく1年以上にわたって発作が続く「慢性群発頭痛」に分けられます。
多くの方は反復性ですが、一部の方は慢性に移行することがあります。どちらのタイプかによって治療の進め方が変わるため、これまでの経過を正しく把握することが大切です。
季節の変わり目に始まりやすい
群発期は、春や秋など季節の変わり目に始まることが多いと知られています。
日照時間が変化する時期と重なるため、体内時計の乱れが関係していると考えられています。「毎年、桜の頃になると頭痛が始まる」といった季節性も、群発頭痛らしさを示す手がかりの一つです。
毎日同じ時刻に — 体内時計との関係
群発頭痛のもう一つの不思議な点は、発作が1日のうちでもほぼ決まった時刻に起こることです。特に就寝後しばらくしてからや明け方に多く、毎晩同じ時間に痛みで目が覚めてしまいます。
脳の画像研究では、体内時計をつかさどる「視床下部」という部分の働きが群発期に変化していることが報告されており、こうした時間的な規則性に深く関わっていると考えられています。
|
頭痛の記録が、診断と治療に役立ちます ・発作が起きた日付・時刻・続いた時間 ・痛んだ場所と強さ、伴った症状(涙・鼻水・充血など) ・お酒や睡眠不足など、思い当たるきっかけ こうした記録があると、群発期のパターンがつかめ、診断と治療計画を立てるうえで大きく役立ちます。 |
群発頭痛は非常に強い頭痛発作を繰り返します。その頭痛発作には規則性がみられることが多く、群発頭痛に特徴的です。正しい診断が治療につながり、群発頭痛の苦痛を軽減していくことに役立ちます。
頭痛でお困りのことがあればぜひ当院までご相談ください。
よくあるご質問
Q. 群発期は、放っておけば自然に終わりますか?A. 群発期は数週間〜数か月で自然に終わり、寛解期に入るのが一般的です。ただし、その間の発作は非常に激しいため、自然に終わるのを待つのではなく、群発期のうちに治療を受けることを強くおすすめします。
Q. 一度おさまっても、また再発しますか?
A. 反復性のタイプでは、寛解期をはさんで再び群発期が訪れることが多くあります。再発の時期には個人差がありますが、「また始まったかも」と感じた段階で早めに受診すると、つらい期間を短くしやすくなります。
|
こんな方はご相談ください ・毎年、決まった季節に1〜2か月ほど激しい頭痛がくり返す ・毎晩ほぼ同じ時刻に、頭痛で目が覚める ・数週間以上、片側の激しい頭痛が続いている 当院では、これまでの頭痛の経過やパターンをていねいにうかがいながら診断を進めます。お心当たりのある方はお早めにご相談ください。 |