脳梗塞の予防について|一宮市の脳神経内科|あたまと内科のうえだクリニック

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脳梗塞の予防について

このコラムでは脳神経内科専門医が体調や健康に関する情報をわかりやすくお伝えします。
今回お伝えするのは「脳梗塞の予防について」です。

 

脳梗塞は予防することが大切な病気です。血圧・血糖・コレステロール・心房細動の管理、禁煙・減塩・運動、健康診断の活用まで、かかりつけクリニックでできる脳梗塞予防のポイントを、脳神経内科専門医が解説します。

 

 

脳梗塞の予防について
今回は、脳梗塞の危険因子をどう管理し、脳梗塞を予防していくかという実践的なテーマを取り上げます。


この記事の要約

脳梗塞は、危険因子を適切に管理することで発症リスクを大きく下げられる病気です。その管理は年単位で続くものだからこそ、日々の生活に寄り添える地域のかかりつけクリニックが予防の主役になります。

・予防の柱は血圧管理です。家庭血圧125/75mmHg未満を目標に、一人ひとりに合わせて治療していきます。

・糖尿病・脂質異常症・心房細動の管理と、禁煙・減塩・運動などの生活習慣改善を組み合わせます。

・症状がなくても定期的な受診と健康診断が重要です。数値だけでなく「その人の生活」に合った予防が大切です。

 

 

なぜ「かかりつけ医」が脳梗塞予防の主役なのか

脳梗塞の予防には、血圧・血糖・脂質・不整脈・生活習慣を、地道に管理し続けることが必要です。日々の血圧の変化を見守り、体調の小さな変化に気づき、ご家族の事情もふまえて治療を相談する――こうした継続的なケアには、地域のクリニックが適しています。「気軽に相談できる、自分をよく知る医師がいる」という安心感が、予防を続ける力になります。


クリニックでできる脳梗塞予防の6つの取り組み
① 血圧管理|最も重要な予防策

高血圧はラクナ梗塞の最大の原因であるだけでなく、すべてのタイプの脳梗塞と脳出血のリスクを高めます。診察室だけでなく、自宅での家庭血圧の記録が重要です。診察時だけ高くなる白衣高血圧や、診察時は正常でも普段は高い仮面高血圧は、家庭で血圧を測らなければ見つけることができません。


2025年に改訂された日本高血圧学会のガイドラインでは、降圧目標が年齢にかかわらず「診察室血圧130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満」に統一されました。
ただし、ふらつきなどの副作用や持病に配慮し、お一人お一人に合わせて薬を調整していくことが大切です。

② 糖尿病の管理

糖尿病があると脳梗塞のリスクは2〜3倍になります。血糖値に定期的にチェックし、食事・運動指導や薬の調整を行います。血糖の目標値は年齢や持病によって変わるため、その方に合った安全な目標を設定します。

③ 脂質異常症の管理

LDL(悪玉)コレステロールが高いと動脈硬化が進み、アテローム血栓性脳梗塞の原因になります。食事療法を基本に、必要に応じて薬を使います。
コレステロールを下げる治療が脳梗塞や心筋梗塞を減らすことは、多くの研究で証明されています。脳梗塞・心筋梗塞の既往や糖尿病のある方は、より厳格な管理が必要です。

④ 心房細動の早期発見と抗凝固療法

心房細動による脳梗塞は重症化しやすい一方、抗凝固薬(血液を固まりにくくする薬)でリスクを減らすことができます。診察時の脈拍チェックや心電図、必要に応じて24時間心電図(ホルター心電図)で早期発見に努め、見つかった場合は年齢や持病をふまえて、抗凝固薬の必要性を判断します。

⑤ 禁煙・節酒のサポート

禁煙は最も効果的な予防策の一つです。飲酒量を控えることも、血圧の改善や心房細動の予防につながります。

⑥ 食事・運動・体重管理

減塩(1日6g未満)、野菜や魚を中心としたバランスのよい食事、週150分程度のウォーキングなどの有酸素運動、適正体重の維持は、すべての危険因子によい影響を与えます。


健康診断を上手に活用する

脳梗塞の危険因子の多くは自覚症状がなく、検査で初めて見つかることが多いです。健康診断を定期的に受け、その結果をかかりつけ医と共有しましょう。

「数値」だけでなく「人」をみる予防医療

血圧や血液検査でのHbA1c、LDLコレステロール値は大切な指標ですが、本当に大切なのは、その数値の背景にある生活を理解することです。仕事、睡眠、食事の好み、ご家族との関係、これまでの病歴を知ったうえで、無理なく続けられる予防策を一緒に考えることが地域のクリニックが担う予防医療だと考えています。

 

脳梗塞の予防は、当院にご相談ください

脳梗塞の予防は、一度何かをすれば終わりではなく、日々の管理を長く続けることが何より大切です。
当院では、脳神経内科専門医が、血圧・血糖・コレステロールの管理から心房細動のチェック、生活習慣のアドバイスなどサポートします。

「健診で血圧やコレステロールの異常を指摘された」「家族に脳梗塞の人がいて心配」「生活習慣を見直したいが一人では続かない」という方は、お気軽にご相談ください。


よくある質問(Q&A)

Q. 血圧の薬は、一度飲み始めるとやめられないのですか?
A. 一生やめられないと決まっているわけではありません。生活習慣の改善で血圧が十分に下がれば、薬を減らせる場合もあります。ただし自己判断でやめると血圧が再び上がり、脳梗塞のリスクが高まります。減らしたいときは、家庭血圧の記録をもとに医師と相談しながら調整しましょう。


Q. 家庭血圧は、いつ・どのように測ればよいですか?
A.
朝は起床後1時間以内(トイレを済ませ、朝食や薬の前)、夜は寝る前に測るのが基本です。椅子に座って1〜2分安静にしてから、上腕に巻くタイプの血圧計で測りましょう。毎回記録して受診時に持参すると、治療に役立ちます。


Q. 自覚症状がなくても、クリニックに通う必要はありますか?
A.
はい。高血圧・糖尿病・脂質異常症・心房細動は、いずれも症状がないまま進むことがほとんどです。症状が出る前から定期的に検査・管理することが、脳梗塞予防では何より重要です。健診で指摘された方は、放置せず一度ご相談ください。